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【本】琉球時代の文化や自然を育む「糸満」の魅力を紡ぐ1冊

2017年7月31日

琉球・沖縄の時代と世代をつなぐワンテーマ・マガジン「モモト」の最新号、通巻31号が発売中。

31号は、沖縄本島南部の町「糸満」。この時期の「糸満」と言えば、表紙にもなっている「糸満ハーレー」。特集も、その糸満ハーレーをメインに構成されている。

糸満ハーレーは、旧暦の5月4日に始まる。航海安全、豊漁・豊作、そして、無事にハーレーが漕げることを「御願(うぐゎん)」する。御願後、御願バーレーを実施し、その後、再び、市内の拝所・白銀堂へ。

そして、門中ハーレー、メインイベントの「アガイスーブ(上がり勝負)」を行った後も、しっかりとハーレーが無事に終わったことを報告し、御願、ハーレー歌を歌って終わる。ハーレーと祈りは切っても切れない関係にあることが分かる。

これまでの12ページの中で、糸満ハーレーの厳かさ、勇壮さ、そして、歴史的意義が簡潔にまとめられていて、興味深い。

続く、糸満のことを多角的に検証していく「もっと知りたい糸満のアレコレ」では、歴史、沖縄で古くから使われていた小舟・サバニ、そして、沖縄の先祖崇拝の考え方の象徴でもある「門中(むんちゅー)」について、考察。

「歴史」編では、歴史的な出来事とは別に、糸満の漁師が発明したという説もあるミーカガン(水中めがね)、琉球王国と中国との貿易ではサメから生産した干しナマコやフカヒレが売れ筋だった、そして、源為朝伝説として各地で子供を授かった話など、興味深い逸話も紹介されていて、面白い。

また、「糸満精進」では、沖縄在住の精進料理人・棚橋俊夫氏が登場。沖縄野菜の“可能性”を示唆する氏の文章が胸を打つ。棚橋氏は「自然の精霊たちが野菜という姿になって、我々の心身を育む。糸満が、世界一清らかな大地をもつ、美しい琉球野菜のメッカであってほしい」と訴える。

さらに、各連載も「糸満」をテーマに統一。ネイチャーガイド・石神安弘氏の「琉球いきもの雑学事典」では、岩礁が多い糸満ならではの多肉的な葉を持つ岩礁の植物をピックアップ。フードライター・嘉手川学氏の「南島サッと見・はっけん伝」では、糸満の嘉手志川周辺を散策している。

ラストは、同誌のアートディレクターでもある写真家・仲程長治氏の「琉球百景」。3つの作品とも糸満市で、構図的に“覗く”感覚で表現をしている。その手前側がすべて、糸満の地が育んできた悠久の自然を捉えていて、心が和む余韻を残して終わる。

今回も1冊全体で「糸満」のストーリーを紡ぐ構成になっている。

「モモト」(Vol.31)
発売中 1,080円(税込) 編集工房 東洋企画